HONDA S600 フェンダー加工 2013年10月9日2020年8月28日 m-marushin カスタム, 鈑金塗装 S600, カスタム, フェンダー, ホンダ HONDA S600の入庫です。 フエンダーにタイヤが当たる為,フエンダーの耳の折り曲げ作業依頼です。旧車の場合は過去に板金などをしている可能性が大なので、まず想定するのがフエンダーの耳を曲げる場合、塗膜やパテなどが割れることです。その旨を説明した上で、どうされるか?・・・でも・・・どうしてもこのクロモドラホイールが良いらしく、フエンダーの耳加工を決行。 耳折りをして行くと予想通りパテの厚みでパリッ・・・曲げればどんどんパリパリめくれます。しかし駄目もとでの決行なので、これも想定内どんどん折り曲げてゆくと異変が・・・耳のアールにそってひび割れが・・・耳全体がポロリ。過去の板金の際に耳の幅1.8cmほどを継ぎ足して点付け溶接をしていました。その部分がペロリと剥がれ落ちました。おそらく錆びなどで耳の部分が欠損し、後から継足したのでしょう、旧車はよくある事です。 この状態では折り曲げなど当然無理ですが都合よく、ほぼ折り曲げたい部分の範囲が 剥がれてくたので耳を折り曲げる事無く、切り落とす部分も少なく処理できました。結果良しで、裏側の袋になる部分を溶接処理し仕上げました。 耳の部分は鉄板の厚み分しかなくなり、補強の為、針金を補強付けしました。鉄板部分には過去にロウ棒溶接をした跡があります。一昔前は錆びで腐食した部分の処理として、ロウ棒溶接などが良くされていましたが最近では、ガス溶接をして鉄板を歪ましたり、ガスの火で焼くと鉄板が酸化されるので近年ではガス溶接はほとんど使いません。 溶接の後はパテでの整形をするしかありません。近年はパテの種類も用途に合わせて色々良い物が出ています。今回はファイバー系のパテで整形しました。 フエンダーの裏側はパネルボンドで処理しました。 塗装に関しては、行く先にオールペイントをする予定の為、今回は部分ペイントにて仕上げました。 どの部分を見ても造りが丁寧です。その当時の車両金額からすれば高級車ですから当然と言えばそうなんでしょうが、今の車には無い違いを感じます。日本の良き時代の名車です。